SONYはミラーレスカメラ対応のレンズをここ数年でたくさん発売していて、格段に充実してきています。今回はその中でも一際注目を浴びている、標準単焦点レンズ「FE 50mm F1.2 GM」をご紹介します。
「G master」の中でも最高峰の性能を誇るこのレンズを、実際に撮影した作例などを交えながらご紹介します。
値段は高かったけど、間違いなく買って良かったレンズの一つです。
SONY FE 50mm F1.2 GM
SONYの純正レンズは「G master」、「Gレンズ」、「ZEISSレンズ」の3つのシリーズに分けられます。「G master」はその中でも最上位クラスのシリーズで、FE 50mm F1.2 GMはこのクラスに属するレンズです。
発売日は2021年4月。FE 50mm F1.2 GM(以下、50GM)は大口径標準単焦点レンズです。
G Masterシリーズ初となる開放F値1.2という明るさが話題となり発売前から、期待と注目を集めていました。
50GMに限らず50mmという焦点距離は、人間の視野に近く直感的に撮影しやすい画角なので、風景撮影やスナップ撮影、ポートレート撮影や旅行撮影など様々な撮影シーンで活躍します。
また写真だけではなく映像撮影でも使いやすく、f1.2という明るさを生かして暗いシーンでの撮影にも非常に向いています。
比較的コンパクトな設計
50GMのレンズ質量は約778g。
これを聞いて重いレンズという印象を受ける方もいると思いますが、大口径でこれだけの性能を詰め込んでいるのでむしろ軽いと僕は感じています。
50GMは高級ラインながら、比較的コンパクトな設計になっていると言えるでしょう。
実際に使用していると確かに少し重いと感じる時はありますが問題ない範囲です。
婚礼撮影等の移動が多い撮影で僕は重宝しています。
レンズフィルター径は72mm。
外観・操作性
レンズ本体は、ソニーのミラーレス機と合わせると少し太いくアンバランスな印象ですがスタイリッシュでシンプルなデザインに好感をもてます。やっぱりG masterの赤いマークがかっこいいですよね。
「フォーカスリング」、「フォーカスホールドボタン」、「フォーカスモードスイッチ」、「絞りリング」、「絞りリングクリック切り替えスイッチ」がレンズの側面についています。
撮影者のスタイルに合わせて、機能を直感的にボタンで操作できるので操作性はバッチリです。
F1.2・とろけるようなボケ味
このレンズの大きな特徴はf1.2というf値の明るさにあります。
f1.2というと「そこまで必要?」と思う方も多いと思いますが(僕も思っていました)、実際に50GMを使っているとf1.2で撮りたくなってしまうから不思議な感覚です。
ボケの綺麗さは文句なし。さすがびピントは合わせづらいのかと思っていましたが、カメラ側の瞳AFを利用すれば人物撮影も問題ありません。カメラのスペックが高いほど50GMの性能が最大限に活用できます。
f1.2という世界は体感した人にしかわからない世界で、それを体験できるこのレンズはまさに唯一無二のレンズだと思います。もちろん解像度はソニーレンズの中でも最高峰。ピント面はしっかりカリッとしているのに、後ろのぼけがとても綺麗な描写をしてくれます。
また最短撮影距離が0.4mと短いため、それなりに被写体に寄ることができます。
逆光耐性は良好
レンズにはコーティングがされており、逆光が入りこむシーンでも内面反射によるフレアやゴーストの発生を大幅に抑制しています。実際に使用しているとその綺麗さに驚きます。
逆光撮影の際、わざと暗めに撮影して後でシャドウを持ち上げて編集する方法をする方も多いと思いますが、その時のノイズののり方も少なくダイナミックレンジが広い印象を受けました。
しかし、まれに強い逆光の時はゴーストが入り込むときはあります。しかし、気にするほどの問題ではないので逆光体制は良好と言えるでしょう。
暗所に強い
f1.2というf値の利点は、暗い場所での撮影シーンでも非常に有効的です。
以前までであれば室内での撮影の際に、isoをあげたり手持ちでぶれないギリギリのところまでシャッタースピードを遅くしなければいけなかったシーンでも、f1.2だと気楽に撮影できるようになりました。
f値で明るさを稼げるということは想像以上に便利で、映像撮影でも非常に重宝します。
欠点が見つからないパーフェクトなレンズ
以上、50GMのご紹介でした。
機能として触れていませんでしたが、AF(オートフォーカス)のスピードは爆速でどのレンズにも負けないスピードだと思います。体感だと135mm F1.8 GM と同じくらいのスピードで、作りも同じような設計なのかと思います。
50GMは欠点が見つからないパーフェクトなレンズ。
買って後悔することはほとんどないと思うので悩んでいる方はぜひ勇気をだして購入することをおすすめします。
f1.2の世界を、そしてSONY最高峰の世界を機会があればぜひ体感してみてください!
今回ご紹介したレンズはこちら↓