夏の風物詩といえば、ひまわり。
大きなものは大人の背丈以上に伸びることもあり、青空を背に咲く姿はまるで太陽のようで見ているだけで元気をもらえます。
今回は、ひまわり畑に訪れた際に上手に写真を撮影する方法を作例とともに解説していきたいと思います。
カメラを持っている方向けの解説にはなりますが、スマホで撮影される方や近々ひまわり畑に訪れる予定の方もぜひ参考にしてみてください。
時間帯によって雰囲気が変わる
ひまわりを撮影するときに事前に考えておきたいことが、撮影する時間帯です。
日の出や日の入りの時間帯で撮影するのと日中の青空で撮影するひまわり畑は、全く違う印象の写真になります。
例えば、青空を濃く写したいなら順光がベストです。
ヒマワリは東を向いて咲くので、午前中に撮影すればヒマワリを正面から狙った時に、濃い青空を背景にすることができるでしょう。
自分がどのような写真を撮りたいのかイメージしてから訪れて見ることが大切です。
それでは早速、ひまわりの撮影方法について解説していきます。
カメラの各設定も記載していますので一つの参考までにご覧ください。
一本のひまわりをメインで撮影する
黄色いヒマワリに青い空と白い雲の組み合わせは夏のイメージにぴったりです。
一本の綺麗なひまわりを狙って撮影してみましょう。
この時に大事なのが、「これだっ!」と思えるような綺麗なひまわりを見つけることです。
シンプルですが、背景に余分な物が写っていないか、ひまわりの花びらが欠けていないかなど細かな部分までチェックしてみましょう。
一本でも綺麗なひまわりを見つけたら、そのひまわりにピントを当てて撮影します。
空を広く写し込みたい場合には広い画角(24mm〜50mmくらい)のレンズがおすすめです。
反対に、空を入れずにひまわりの単体写真を撮りたい場合は望遠寄りのレンズ(50mm以上)で撮影してみると圧縮効果が加わり、周りの余計な物も写さず撮影しやすくなります。
ぼかすか、ぼかさないか
一本のひまわりをメインで撮影する場合、周りの背景をぼかすかぼかさないかによって写真の印象がかなり変わってきます。
上記写真では、1枚目の写真がF値が解放値に近いF2で撮影していて非常にボケ感のある写真になっているのに対し、2枚目の写真はF8で撮影しているため周囲のひまわりにも全体的にピントが合っていることがわかると思います。
どのような写真を撮りたいかによって絞り(F値)を変えることはとても重要なのです。
広角でその場所の雰囲気も
ひまわり畑の広がっている感じを全体的に撮影したい場合は、広角レンズ(12mm~35mm)を使用することがおすすめです。
全体を撮るときもただ風景を撮るだけでなく、何か一つメインになるものを決めて撮ると構図が決めやすくなります。
上記写真は千葉県にある佐倉ふるさと広場のひまわり畑の様子ですが、この場所の象徴である「風車」にピントを当ててひまわり畑を全体に入れて撮影しています。
また、全体的に撮影する際は「足踏み台」を用意しその上に乗って撮影すると、奥の方にあるひまわりまで写すことができます。「足踏み台」は撮影に持っていきたいアイテムの一つです。
こちらはひまわりの撮影に限らず、チューリップやコスモスの花畑などを撮る時にも同じことなので、一つ持っていると様々なところで活躍してくれます。
低い位置から見上げるように
空に向かって伸び伸びと咲いているひまわりは、低い位置から見上げるように撮影してみるのも面白いです。
上記写真のように花畑の道も入れて撮影すると、「なんだか少し懐かしい写真」を撮ることができました。
写真を撮るときに足を運んで画角を変えるのと同じで、しゃがんでみて見上げてみると新しい世界が見つかるかもしれません。
一部分をクローズアップして
ひまわりの花びらは大きく撮影がしやすいので、一部分をクローズアップする撮り方も楽しめます。
望遠寄り(85mm以上)のレンズを使用すると綺麗に並ぶ花びらを見たままのように写真に残すことができます。
マクロレンズで撮影するのが有効的ですが、ひまわりの花びらは大きいためマクロレンズ以外の望遠ズームレンズなどでも撮影することが可能です。
マクロレンズを持っていないけど思いっきり寄って撮影してみたい場合は、「クローズアップフィルター」というアイテムもあるので気になる方はぜひお試しください。
これを使用すれば、通常のレンズでもマクロ撮影が可能になります。
クローズアップして撮影する場合、F値(絞り)は絞って撮影すると全体にピントが合いやすくなります。F8〜F13くらいに設定するのが良いでしょう。
砂埃に注意!
ひまわり畑のある場所は砂埃が立ちやすい場所が多いです。細かな砂はレンズの表面やカメラ本体に付着しやすいのでブロワーやレンズクリーナーを持っておくと安心です。
特にレンズを交換する際には、センサーに砂が入らないように注意しましょう。
また、ひまわりの撮影は夏で暑いためこまめに水分補給をして熱中症対策を忘れずに撮影を楽しんでください。