コストパフォーマンスが高く人気の高いSONYのミラーレス一眼「α7 III」。その後継機である「α7IV」が2021年12月17日に日本国内でも発売になりました。今回は元a7iiiユーザーがa7Ⅳをしばらく使用してみて感じたことをレビューしていきたいと思います。
・a7iiiから乗り換えようか悩んでいる
・他メーカーからSONYに乗り換えようか悩んでいる
・a7Ⅳの性能、使用感を知りたい
このような方はぜひ最後まで見ていただき、参考にしていただければと思います。
(a7iiiと比較ベースで記述していきます)
結論から述べると、a7iiiからかなり良くなっています。
↓開封レビューはこちら
a7Ⅳを使用してみて感じたこと
a7Ⅳは「値段が高い」「そこまで機能が上がってないから買わない」などの声が発売前に囁かれていましたが、僕は購入して本当によかったと思っています。特に写真と動画を撮る人にとってはとにかく使いやすいカメラです。
▽使用してみてよかった点
・確実に色味が良くなっている
・3300万画素がちょうど良い
・液晶が綺麗
・美肌効果がついている
・4K60pクロップは逆に生かす
▼使用してみてイマイチだと感じた点
・熱問題の噂
・記録メディアの値段が高い
確実に色味が良くなっている
色味というのは完全に好みにはなりますが、カメラ界隈で「SONYは色味が悪いから好きになれない」と言われているのはよく聞く話です。僕も色が綺麗と言われているfujifilmのカメラを使用していたため、SONYに乗り換えてからその色味が好きになれない問題に納得できる部分が多々ありました。
特に人物撮影の時の肌の色味がなかなか好きになれません。SONYの作り出す色味はかっこいいのですが日本人の肌に合っていないというのが正しいのかもしれませんね。
しかし、a7Ⅳで撮影した写真を見ると色味がとても良くなったと感じました。人物撮影もa7iiiの時と比べて気持ちよく撮影ができます。
フラッグシップモデルのa1やa7siiiで採用された最新の画像処理エンジン BIONZ XR(ビオンズ エックスアール)を搭載することにより、色味の改善が実現したと思われます。
ベーシックモデルでありながら、a1(約90万円)やa7siii(約40万円)と同じものを採用してくれたのはとても嬉しいことですよね。色味はa7iiiと比べると確実に良くなっています。
SONYはRAWで編集前提の撮影をすることが当たり前で、撮って出しのjpegは正直使い物にならないと今までは感じていたのですが、そのままでも綺麗な色味の写真が撮れるようになりました。
特に、全10種類のクリエイティブルックがいい感じで、個人的には落ち着いた発色とメリハリとしたコントラストで雰囲気を作り出してくれる「FL」が気に入っています。
3300万画素がちょうど良い
a7iiiの時はカメラ有効画素数が約2420万画素だったのに対して、a7Ⅳでは約3300万画素へUPしました。
これにより記録画素数 [3:2] 35 mmフルサイズ時 Lサイズの時には 7008 x 4672 のサイズで写真を記録することができるようになりました。
a7iiiの2400万画素でも正直十分なのですが、仕事で使用する場合は2400万画素だと足らないと感じる場面は多々あります。
画素数が上がることによりもちろん記録容量は大きくなってしまいますが、クロップしてもa7iiiと同じかそれ以上の画質を保つことができるのでとても気に入っています。
液晶が綺麗
a7iiiのモニターは921,600 ドットでa7Ⅳのモニターは1,036,800ドット。
「あれ?あまり進化してないじゃん?」と思われた方もいるかもしれませんが使用してみるとかなり綺麗になっています。
ブライダル撮影の時に撮れた写真をプレビューでお二人に見せたりしますが、a7iiiの時はモニターがあまり綺麗じゃなかったためその場ではあまり見せたくないというのが本音でした。(撮れている写真は綺麗です)
その反面a7Ⅳでは、その心配もせずに撮影に集中することができそうです。
美肌効果がついている
少し驚いたのが、SONYのVログカメラ、zv-1などに搭載されている美肌効果がa7Ⅳにも搭載されていました。女性を撮る際に使うことができると思うので、個人的には嬉しいポイントです。
美肌効果は3段階の効果がありますが「HI」にしていると強すぎる印象を受けるので、「MID」もしくは「LO」などの弱い効果で使用するのがいいと思います。
また、a7Ⅳはバリアングルモニターを採用しているので、美肌効果と合わせて自撮りに向いているカメラとなります。Youtube撮影などにも最適です。
4K60pクロップは逆に生かす
a7Ⅳは4K60pで動画で撮影すると、クロップされてしまう問題があります。ここは正直かなりマイナスな面で、実際に使ってみてもやはりクロップされるのは使いづらいなと感じました。
a1やa7siiiとの差別化を図るためにも仕方ないのかもしれませんがこのクロップはマイナスな部分ですね。
開き直ってクロップされることで焦点距離が伸びると、僕は前向きに使っています。
マイナスに捉えすぎず、4K60pクロップは「生かすことのできる弱点」とも言えるのではないでしょうか。
熱問題の噂は気になる
4K60pで動画を長時間撮影した場合、熱停止が起きてしまうと噂がでていますが、僕のa7Ⅳではまだ一度も経験していません。
先日も4K60pで30分近く回していましたが止まることはありませんでした。しかし噂が出ていることは事実なので少し不安な点ではあります。
a7iiiからの乗り換えはあり?
a7iiiからの乗り換えはありです。
a7Ⅳの発売によって安くなったa7iiiを買えばいいやとの声多く聞きますが、正直かなり別物です。
しっかりと進化していてもはやベーシックモデルではありません。a7iiiとほぼ同じ性能のa7cがスタンダード機となり、a7Ⅳはそのさらに上のランクになったような気がします。
さらに言えば、a7Ⅳはフラッグシップ機のa1に近いカメラで、ミニa1とも呼べるよくできたカメラだと感じています。8K映像や連写性能が必要な人はa1という選択肢になりますが、その辺りの機能が必要ではない人は半分以下の価格で購入できるa7Ⅳで十分だと感じます。
何よりa7Ⅳは写真と動画のバランスがとても良いです。SONYで写真も動画も撮りたいと思っている方は迷わずこのカメラをおすすめします。
しかし、ここまで本記事ではa7iiiがよくないカメラのような文字を並べてしまっていますが、a7iiiも最高傑作です。まだまだ使える優等生。
カメラをこれから始めるような初心者の方には、価格も安いa7iiiがおすすめです。
総評:買って損はしないカメラ
a7ⅣはSONYの改善してほしかった部分を、改善してきてくれたカメラです。
大ヒットしているa7iiiと同じように、長年人気が続くカメラとなることは間違いないと思います。