SNSなどの投稿で人気を博しているオールドレンズ。
フィルムテイストが好きな方や、現代のデジタルでは表現できない描写の写真を撮りたいという方は興味を持っているのではないでしょうか?
本記事では、オールドレンズについて詳しく解説していきます。
オールドレンズについて知りたい方や、おすすめのオールドレンズが知りたい方はぜひ参考にしていただければと思います。
オールドレンズとは?
オールドレンズってよく聞くけど、なんのことかわからない方も多いのではないのでしょうか。
オールドレンズとはフィルムカメラで使われていた昔のレンズのことで、定義はハッキリと決められてはいませんが、1970年代以前のフィルムカメラ用交換レンズのことを指します。
AFが効かないマニュアルフォーカスのものが比較的多く昔のレンズだからこそ出せない雰囲気、描写を楽しむことができます。
フィルムカメラ時代のレンズと聞くと、「昔のものだしあまりいい写真が撮れなさそう」という印象を持たれる方もいますがそんなこともありません。オールドレンズはレンズそのものが上質に作られています。
安価な一眼レフカメラが発売され量産されはじめたのをきっかけに、カメラやレンズはそれまでの高級な精密機械ではなくなりました。素材は安価で製造可能な素材に変わり大量生産を行うなど、よりコストダウンされたものが製造されるようになったのです。
要するに、オールドレンズはカメラの価格破壊が起きる前に手間とコストをかけて作られており、職人技によって贅沢に仕上げがされています。
たしかに現代の最新レンズに劣る部分はたくさんありますが、最新のデジタルカメラ×オールドレンズを使った撮影を楽しむ方がいるのも納得です。
趣味だけではなく、プロの撮影現場でも使われることがあります。
また、カメラといえば男性のイメージが強いですが、「カメラ女子」が流行り出したのもフィルムカメラやオールドレンズの再流行があったからかもしれませんね。
現代の最新レンズでは出せない雰囲気や描写、ボケ感を楽しめる
オールドレンズはデジタルカメラのレンズに比べ、彩度やコントラストが弱く柔らかで幻想的な描写になるレンズが多いです。特徴的なボケ味を出すレンズや独特な雰囲気を出すところが大きな魅力の一つです。
また、現代ではマイナス要素としてみられてしまうフレアやゴーストが写り込みやすかったり、強い周辺減光があったりしますがその要素もまたオールドレンズの魅力でもあります。
どこか昔を感じさせる外観は所有するだけでも、レトロな雰囲気を楽しむことができます。
「なんか現代の綺麗な写真がつまらない」
「他人とは違う少し外した写真を撮りたい」
このように感じているような方はオールドレンズが合うのではないでしょうか。
価格が比較的安い
比較的リーズナブルな価格で販売されているのもオールドレンズの特徴の一つ。
ほとんどが中古で手に入れることになるため価格は数千円〜数十万円とピンキリです。
購入の際に注意が必要なのがレンズのコンディション。曇りや傷、カビなど繊細な部分まで注意してみてから購入するようにしましょう。
周りにオールドレンズについて詳しい人がいれば相談してから購入するのがベストです。また、ネットで販売されているものが多いですが、店舗で実際にみてから購入する方が安心です。
さまざまなラインナップがあり自分に合ったレンズを探すのも楽しみの1つですね。
現代のカメラで使用する場合マウントアダプターが必要
オールドレンズをその時代のフィルムカメラで使う場合、そのまま使うことができますが、現代の一眼レフやミラーレス一眼で使用する場合には「マウントアダプター」を使うことでオールドレンズを使用することができるようになります。
マウントアダプターのボディ側はボディの、レンズ側はレンズのマウントに合った仕様のものを選ぶ必要があります。
レンズやカメラの組み合わせによってはマウントアダプター自体が使えないケースもありますし、メーカーによって違うのでしっかりと確認してから購入するようにしましょう。
様々なマウントアダプターがありますが、初めて購入される方は有名な、焦点工房やK&F Conceptのマウントアダプターから探してみるのがよいでしょう。
おすすめのオールドレンズ
完全に好みの世界なのでどのオールドレンズがよいとは言いきれないのですが、オールドレンズ入門におすすめのオールドレンズをいくつかご紹介します。
PENTAX M42 Super Takumar 55mm F1.8
「ペンタックス Super Takumar 55mm F1.8」の魅力はなんといってもリーズナブルな値段。大体5,000円〜10,000円くらいで販売されているため、オールドレンズ入門にはぴったりの一本です。
絞りを開放で撮れば、少しノスタルジーを感じるボケを表現でき、絞れば芯のあるシャープな画像を映し出すレンズ。安いからといって写りが良くないわけではありません。
フレアやゴーストも出やすいレンズなため、意図的にエモーショナルな写真を楽しむことができます。
CONTAX Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 AEJ
「CONTAX Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 AEJ」は標準レンズの帝王と言われるほど大人気のオールドレンズです。王道中の王道。使ってみたらその良さが確実にわかるようなレンズです。
描写はもちろん、写し出す空気感が独特で現代のデジタルレンズでは表現できないような素敵な写真を撮ることができます。
人気なだけあって市場価格は2万円〜と少し高価ですが、いい物に出会えればとても安い買い物になるでしょう。
シリアルナンバーが古い581番台か582番台が写りがよいという噂もあるのでぜひ探してみてください。
HELIOS-44-2 58mm/f2
HELIOSは絞り開放の時に独特の「グルグルボケ」が出ることが有名です。デジタルのカリカリの描写とは正反対で柔らかく暖かい写真が撮れます。
お散歩レンズとして、オールドレンズの最初の一本としても有名ですね。
SNSで話題になったという事もあり、少し中古価格が上昇していますが、その他のオールドレンズに比べると価格はまだまだ低く、市場価格は大体7,000円~10,000円で取り引きされています。
手に持って試してみよう
オールドレンズはそれぞれ個体差があるため、ネットや情報だけで調べても確かな情報は掴めません。値段も比較的安いので、オールドレンズに興味がある方は一度何か購入して、自分で体感してみるのがよいでしょう。
お気に入りの一本を見つけて、カメラライフをより楽しみましょう。